活動報告

2021年6月3日

研修会報告令和2年度 支部主催研修会 報告

支部主催研修会


日時:令和2年11月15日(日) 13:00~15:15
方法:zoomによるリモート研修
   (飯田下伊那歯科医師会館WEB配信)
演題:PFA:サイコロジカルファーストエイド~災害時におけるこころのケア~
講師:長野県立こころの医療センター駒ケ根
   臨床心理技師 北澤夕紀子 先生

 令和2年度の支部主催研修会は飯田下伊那支部主催で会場からリモート発信もされ、会場7名リモート20名の参加があった。
 PFA(心理的応急処置)は災害時に被災地で全ての支援者が用いる、相手を「傷つけない」ためのかかわり方で、臨床心理士や精神科医などの心理の専門職が使用するものではなく、誰でも同じ支援ができるようにするために作られ、国際的に広く活用されているそうだ。
 PFAの行動原則は①準備②見る③聴く④つなぐの4原則であり、おしつけや無理強いせず傾聴し、実際に役立つケアや支援を提供する。また必要な社会的支援につなげることも含まれる。支援に行っているのだから支援者として助けてあげなきゃと必要以上の手助けをするのでなく、被災者が本来できることをできるように導くのが本当の支援であると先生は教授された。
 また、被災者の方と接する上でのコミュニケーションのポイントとして自分が支援者として緊張している場合は態度、表情といった非言語的コミュニケーションが相手に伝わるため、適切な対応ができなくなる。自分がまず落ち着き、穏やかな声、態度で接することが大切であると話された。
 最後に、支援者にもストレスがかかるためその対処法として、支援者のストレスについて事前に把握する、元の仕事や生活を再開する前に休息する、活動の限界について振り返り、受け入れる事や小さな事でも役立てたことを確認するなどをご教授いただいた。
 後半は見る・聞く・つなぐの原則を活用できるようにグループワークを行った。私たち歯科衛生士も災害支援に行く際の最低限のスキルとしてPFAを持ち合わせ、支援者の教科書であるPFAの原則で行動し適切な支援を行い専門家へつなげなくてはならない。

今後もこのようなリモート研修会が中心になるだろう。会場まで足を運ばずに自宅等で研修が受けられることは非常にメリットが大きい。インターネットは苦手だからと二の足を踏んでいる方、だまされたと思って一度WEB研修体験会に参加してみて欲しい。想像以上に簡単、便利である。

      上伊那支部 阿部美由紀

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