活動報告

2024年1月18日

研修会報告令和5年度「災害支援研修会」 報告

令和5年度 「災害支援研修会」参加報告


【日時】令和5年12月10日(日)10:00~12:30
【講師】長野県立こころの医療センター駒ケ根 PFA指導者
    臨床心理科長 北澤 夕紀子先生
【演題】「PFA」サイコロジカルファースエイド~災害時における心のケア~
【参加者】長野県会員24名

【感想】

 災害が起きたとき、被災者の方はどのような精神状態になるのでしょうか。また、医療者である私たちはどのような事に注意しながら支援を行えば良いのでしょうか。

今回は、北澤先生に災害時のメンタルヘルスと心理的応急処置(PFA)についてご講義いただきました。
まず、災害後、被災者には一過性のストレス反応が現れるが、約75%は自然に回復すること。災害後の心理的反応として、心的外傷(トラウマ)、避難生活などの生活ストレス、死別や喪失による悲嘆が混在することを学びました。サイコロジカル ファーストエイド(PFA)は「深刻なストレス状況にさらされた人々への人道的、支援的かつ実際に役立つ補助」と定義され、被災した人々にたいし、おしつけがましくない、実際に役に立つケアや支援を提供すること。また、決して専門家にしかできないものではないことを学びました。
グループワークでは、事例をもとに、PFAの行動原則である①準備(避難所の規模はどれくらいか、ライフラインの整備は?避難所にある物品、環境、どれくらいの期間派遣されるか)②見る(避難所の環境確認。手洗い場、口腔衛生支援のための使える環境か。被災者と話ができる落ち着いた場所があるか)③聴く(口の中については人前で話しにくい。プライバシーが守られる環境スペースで座った状態で聞く。)④つなぐ(聞いた情報、見た情報を必要職種に報告。歯科医師会に情報提供し、治療が必要な場合は歯科医院を手配するなど。)について、グループごとに話し合いました。
 私が印象に残ったのは、支援者にもこころのケアが必要という話です。被災地に入り、緊張状態で対応する支援者にも大きなストレスが生じるため、活動中から心と体を十分労わる必要があると感じました。
今の時代、いつどこで災害が起きても不思議ではありませんので、歯科衛生士として少しでも力になれるよう、災害に関する知識を今後も深めていきたいと思いました。

中信支部 髙本愛



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